自分宛の切ないメッセージ ~頼むからこの文を半年前の俺に送らせてくれよ~

並んで座る幼い兄弟の後姿

その少年は、半年前の自分自身へ、あるメッセージを送りたいと思っています。もちろんそれが叶わぬ願いであることは知っているのでしょう。しかし少年はそれでも願わずにいられないのです。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐< 以下、本文です。>‐‐‐‐‐‐‐‐‐

半年ちょい前の俺へ

そっちは午前4時だな。
部活で疲れてぐっすりだと思うが、頑張って起きろ
今から言う事をやってくれ。頼む、お前の為だから。しくじるなよ。

音をたてないようにしろ、気づかれるから。
まず、1階に降りて台所から包丁を持ってこい。
そしてお前のバカ兄貴の部屋の前に行き
ドアを開けて部屋に駆け込み一撃でぶった切れ。

バカ兄貴が首を吊ろうとしてる、その柔道の帯で作った輪っかをな。
そうしないとバカ兄貴が首吊って死んじまうぞ。
発見した時の光景と母さんの悲鳴はたぶん一生お前の頭から離れなくなる。
前日まで普通に相談に乗ってもらってた兄貴が次の日には死んでんだぞ
いなくなるんだ

あと兄貴に言ってやれ。
「さんざんアンタをバカにしてきたが、学校じゃ自慢しまくるくらい好きなんだよ。」って

頼む。頼むよ。
頼むからこの文を半年前の俺に送らせてくれよ。
頼むよ。お願いします

「おやすみ。また明日な。」
って言ってたじゃねえか
バカ兄貴。

小さなママ ~娘が私の変わりにこの家を守ろうとしている~
奥さんが他界して1年。幼い姉弟を抱える彼の家庭はまだそのショックから立ち直ってはいませんでした。そんな矢先、息子の幼稚園...
兄貴の「カーブ」 ~兄ちゃんがお前を大学に行かせてやる!~
母子家庭で経済的に恵まれていないにも関わらず、彼は大学へと進むことができました。それはお兄さんの頑張りのおかげでした。そ...
エメラルドグリーンの空 ~私はN先生が大嫌いだった。~
小学校時代、少し知恵遅れのA君という子がいました。授業中、担任のN先生は解けないと分かっている問題をしつこくA君に解かせ...
ロッキーは俺のヒーロー ~ロッキーが来るのはありえないと思ってた~
少年はお母さんの実家の近所の大きな川で遊んでいたのですが、コケに足を滑らせて川に転落。死を覚悟したそのとき現れた救いの主...
訪れなかった日曜日 ~私が4歳の時、父と母は離婚した~
彼女が4歳の時に両親が離婚し、母が家を出ました。以来、彼女は母に会っていません。やがて大人になり彼女は結婚、子供も生まれ...