祖父から祖母へのラブレター ~余命があとわずかである ことを知らされていた~

病院のベッドに寝ているお爺ちゃんんと看護するお婆ちゃん

そのお爺ちゃんは、脳梗塞で入退院を繰り返していました。家族は皆、お爺ちゃんの余命があとわずかであると知っていました。やがてお爺ちゃんが亡くなり一周忌が過ぎた頃、一通の手紙が…

‐‐‐‐‐‐‐‐‐< 以下、本文です。>‐‐‐‐‐‐‐‐‐

脳梗塞で入退院を繰り返していた祖父 私たち家族は以前からの本人の希望通り、医師から余命があとわずかである ことを知らされていたが、祖父には告知しないでいた。

「元気になって、またみんなで楽しく暮らそうね」

祖父を見舞った際の合い言葉のようでもあった。

祖父の1周忌が過ぎた頃、父が祖母に1通の手紙を手渡した。 祖母の心の落ち着きを待ってのことだった。

衰弱し、震える手で書かれた文字は書道で師範格であった祖父が書いたとは 思えない程弱々しかったが、文面から感じられる優しさ、慈しみが祖父のそれであった。

「おばあちゃん元気  ともに過ごした時間は永いようで短い50年でしたね  また機会があればいっしょに暮らしたいものです」

祖父が書いた最初で最後のラブレターである。

エメラルドグリーンの空 ~私はN先生が大嫌いだった。~
小学校時代、少し知恵遅れのA君という子がいました。授業中、担任のN先生は解けないと分かっている問題をしつこくA君に解かせ...
死んでる暇の無い人 ~それやったら手術まで、私も仕事を全部休むわ~
一ヶ月ほど前、彼に病気が発覚。「ステージⅢ後期の大腸癌」という診断で楽観できない状況。そのことを妻に話すと彼女は、自分も...
結婚式で姪がくれた言葉 ~大学入試の時、入学金の事親に言えないでいたら~
子連れ同士のカップルが結婚。当然そこには、血の繋がる者と繋がらない者が入り混じった家族が生まれました。しかしこの家族にと...
二人目のお母さん ~「今日からこの人がお前のお母さんだ」~
ある日、父親が新しいお母さんを連れてきました。その数年後、父親は交通事故で帰らぬ人となりました。残された彼と継母の、その...
命賭けのアナウンス ~「津波が襲来しています! 高台へ避難して…」~
東日本大震災発生の際、命を賭けて避難を呼びかけた危機管理課の職員の方々がおられました。震災後に判明したその尊い行いと、実...