祖父から祖母へのラブレター ~余命があとわずかである ことを知らされていた~

病院のベッドに寝ているお爺ちゃんんと看護するお婆ちゃん

そのお爺ちゃんは、脳梗塞で入退院を繰り返していました。家族は皆、お爺ちゃんの余命があとわずかであると知っていました。やがてお爺ちゃんが亡くなり一周忌が過ぎた頃、一通の手紙が…

‐‐‐‐‐‐‐‐‐< 以下、本文です。>‐‐‐‐‐‐‐‐‐

脳梗塞で入退院を繰り返していた祖父 私たち家族は以前からの本人の希望通り、医師から余命があとわずかである ことを知らされていたが、祖父には告知しないでいた。

「元気になって、またみんなで楽しく暮らそうね」

祖父を見舞った際の合い言葉のようでもあった。

祖父の1周忌が過ぎた頃、父が祖母に1通の手紙を手渡した。 祖母の心の落ち着きを待ってのことだった。

衰弱し、震える手で書かれた文字は書道で師範格であった祖父が書いたとは 思えない程弱々しかったが、文面から感じられる優しさ、慈しみが祖父のそれであった。

「おばあちゃん元気  ともに過ごした時間は永いようで短い50年でしたね  また機会があればいっしょに暮らしたいものです」

祖父が書いた最初で最後のラブレターである。

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