押入れの中のアサヒビール ~「 ビールは何を飲むんや?」~

コップのビールと缶ビールの画像(アサヒゴールド 復刻版)

無口でとっても怖い頑固な親父。そんなお父さんが、なぜか毎日孫の世話にやって来るようになりました。その行いの陰にはどんな気持ちが隠されていたのでしょうか?

‐‐‐‐‐‐‐‐‐< 以下、本文です。>‐‐‐‐‐‐‐‐‐

私の父は無口で頑固で本当にこわくて、親戚中が一目置いている人でした。

家に行ってもいつもお酒を飲んでいて、その横で母がせわしなく動いていた記憶があります。

私が結婚する事になり、ドキドキしながら主人を連れて行くと、ずっと黙ったままやっと口を開くと

「ビールは何を飲むんや?」

でした。

その日はなんとか無事に終わり、式の当日終始酒をつぎにまわってた。

その後、子供が生まれ少し育児ノイローゼ気味になった私を見て、なぜか毎日孫の世話をしに来るようになった。

当然子供の面倒など見たことないので、する事がめちゃくちゃでイライラしていた私は嫌味ばかり言ってしまった。

2ヵ月後、あまり調子がよくないと言っていた矢先他界した。

なんでもっと優しくしてあげなかったんだろう?

紙オムツの仕方を聞かれて、

「それぐらいわかるでしょ。」

ってなんで冷たく言っちゃったんだろう?

あの日、自分でどうにかしようと思って変な形になったオムツが残されてた・・・。

その後、毎日つけていた日記が見つかり、式の当日

「あのバカ娘がとうとう嫁に行った。最後の挨拶では涙が出た。幸せになれ。」

って書いてた。

おまけに家には主人があの日答えた「アサヒビール」が押入れいっぱい詰められていた。

魔法のポケット ~このぽっけすごいねんで!!(`・ω・´)三3ムフー!!~
彼の幼稚園の制服のポケットは魔法のポケット、叩くとなんでも欲しいものが出てきます… と、少なくとも彼自身はそう信じていま...
父のワイン ~これじゃあ酒でまだお前に負けることはないな~
ある日、今ひとつ仲が良くなかったお父さんとワインを酌み交わしました。お父さんは次の日から入院することになっており、「一応...
月まで届くホームラン ~少年はその選手へファンレターをつづり~
アメリカのとある地方に野球が大好だけれども目が見えない少年がいました。手術を前に少年は一人の大リーグ選手へ気持ちを伝えま...
ひらがなの手紙 ~当時ひらがなを覚えたての私が読めるように~
お母さんは彼女がまだ幼稚園のときに他界。そして残していく愛娘に一通の短い手紙を残しました。まだ幼い娘に読めるようにと平仮...
最強最高の兄ちゃん ~兄が親戚中に土下座し、俺と妹の事よろしく頼むと~
三人兄妹の両親が交通事故で他界。そして兄妹は親類縁者に引き取られバラバラに。一年後に長男からの電話がありました。「兄弟3...